治療コンセプト
獣医療は日進月歩。
まだまだ分かっていないことも多く、私たち獣医師も日々勉強を続けています。
昨今、インターネットを検索すると、動物たちの健康様々な情報が得られます。
その中には正しい情報もあれば、根拠のない情報もあります。
インフォームドコンセントとは、正しい情報を得た上での合意を意味します。
当院では専門の知識と責任を持って、動物たちと向き合い、オーナー様との対話を大切に、一緒に治療を組み立てていきたいと考えています。
対象動物
犬・猫・ウサギ・フェレット・モルモット・ハムスター・鳥
診察時間
※ 混雑緩和のため、2021年3月1日より完全予約制となります。来院の際は必ずお電話にてご予約をお願い致します。急病の場合は予約なしでも対応します。
※夜間診察は行っていませんので、緊急の場合は以下にご連絡してください。
兵庫ペット医療センター(東灘病院) 神戸市東灘区 078-412-0201(19:00~23:00)
北摂夜間救急動物病院 箕面市船場東 072-730-2199(20:00~6:00)
※アニコム、アイペット保険に対応しておりますので、窓口で精算が可能です。
その他の保険に入られている方は、別途対応させて頂きます。
往診
車がなくて病院まで連れてくるのが難しい、移動させるのがしんどそう…などお困りの際は、往診をさせていただきます。
予約制となりますので、お電話でお問い合わせください。
漢方外来
当院は日本ペット中医学研究会に所属し、漢方外来を行っています。
西洋医学を否定するものではなく、西洋・東洋医学のそれぞれのいいところを治療に取り入れ、動物たちの治療の幅が広がればいいなと考えています。
漢方は同じ病気でも体質や出ている症状により処方するお薬が違うので、オーダーメイド医療と言われています。
当院ではしっかりと※四診をした後に、それぞれに合った漢方をご提供したいと考えています。
どんな場合が適応ですか?
- 西洋医学ではそれ以上の治療が望めない場合
- 病気ではないが何だか元気がない
- シニアになったので出来ることをしてあげたい
- ステロイドを使いたくない
- なるべく自然に近い治療をしたい
- 副作用の少ない治療をしたい
漢方外来の流れ
完全予約制となります(副院長が担当)
お電話にてご予約、こちらより問診表のご記入をあらかじめお願いいたします
問診表を持参して来院
(印刷等難しい方は当日ご記入いただいても構いません)
※四診
獣医師が必要と判断した場合は西洋学的診断(血液検査、レントゲン、エコー等)の相談
漢方の処方
その他にも体質診断や薬膳相談もしていますので、ご希望の方はご相談ください(^^)
※四診(ししん)とは
①望診 ②聞診 ③問診 ④切診の4つで構成されており、これらを行うことにより動物の体質や現在の状態を判断します
① 望診 舌、表情、動作、皮膚や爪、肉球などを視る
② 聞診 呼吸音、口や耳のニオイなどを聴いて嗅ぐ
③ 問診 オーナー様からの聴取
④ 切診 お腹の張り、関節、冷えや熱感、脈の強さなどを触診・脈診する
歯科治療
最近の報告では1歳以上の犬の約90%、3歳以上の猫の80%以上が歯周病を持っていると言われています。また2019年にアメリカで発表された研究によると
「1年に1回全身麻酔をかけてスケーリングをした犬の方が、しなかった犬よりも長生きをする」
という報告がでています。あくまで1つの研究結果ではありますが、歯科治療の重要性がわかる結果ではないでしょうか。
当院では歯石、歯肉炎、歯周病など口腔内の歯科疾患についての診療に力を入れています。
診察・歯石除去(スケーリング)の流れ
診察
軽度~中程度
- ハミガキ指導
- デンタルケアのご相談
- ご自宅での歯ブラシが困難な場合、ハミガキpassを申し込むことも可能です
中程度~重度
スケーリングのご相談
術前検査
スケーリングは全身麻酔をかけるため、麻酔をかけられるかの検査をします
スケーリング
当日
朝or昼前にお預かりし午後よりスケーリング すべての犬、猫で歯科専用レントゲンを撮影します
- 歯の根元の状態は歯科専用レントゲンを撮影しないとわからないので、必要に応じて抜歯処置などが必要になることもあります
- 犬や猫の歯石除去(スケーリング)を行うには全身麻酔が必要です
- 当院では様々なデメリットから、無麻酔での歯石除去はオススメしていません
詳しくはこちらの動画をご覧ください
猫の歯肉口内炎について
ステロイド、抗菌薬、インターフェロンなどの内科療法で症状を緩和することはできますが、なかなか完治は難しく生涯にわたる治療が必要なことが多いです。全臼歯抜歯をすることで約80%の子が改善~完治すると言われています。
ネコちゃんの状態に合わせてご相談させて頂きます。
ネコの診察
病院が苦手なネコちゃんにも安心してきてもらえるように、当院では以下の取り組みをしています
- 猫優先待合スペースの設置
- ケージの目かくしに使って頂く用のブランケットのご用意
- 問診中はネコちゃんはキャリーケースの中で、静かに優しい声でお伺いします
- お薬が苦手なネコちゃんも多いので、飲みやすいものをご相談させていただきます
- 猫専用の入院舎(ペットホテル)
※犬舎と場所が離れているので、ワンちゃんの声はほとんど聞こえません - 診察室にフェリウェイ(猫ホルモン)を常置
シニア犬
獣医療の発展にともない、長生きのワンちゃんが増えています
そんな中、ワンちゃんの介護やお世話に悩まれる方も多くいらっしゃいます
当院では「ペット介護士」の資格を持ち、高齢犬の介護を数多く経験したスタッフもおりますので、お困りの際はご相談下さい
ウサギの診療
ウサギの診療として健康診断や爪切り、避妊・去勢手術、歯科疾患などを行っています。
副院長(女性獣医師)がメインで診察しておりますので、毎週月曜日、木曜日の午前中にご予約頂くとスムーズです。
高濃度ビタミンC点滴療法
当院では高濃度ビタミンC点滴療法を受けて頂けます
ご希望の方はご相談ください高濃度ビタミンC点滴療法とは?
近年人の医療で注目され効果を上げているガン治療で、副作用のほとんどない抗ガン治療と言われています
どうして効くの?
通常ビタミンCは抗酸化作用を発揮しますが、大量に血管内に投与すると逆に酸化作用を発揮し体内で大量の過酸化水素を発生させます
正常な細胞は過酸化水素を中和する酵素を持っているので全く障害を受けませんが、ガン細胞はこの酵素を十分に持たないものが多く、過酸化水素によって死んでしまいます
どんなガンにしたらいいですか?
- 標準的ガン治療(外科手術、抗ガン剤、放射線療法)と併用する場合
- 有効なガン治療が確立されていない
- 標準的ガン治療の効果が減弱してきた
- 副作用などで既存の標準的ガン治療ができない
- 標準的ガン治療以外の代替医療をご希望される場合
- 手術前、術後の補助療法
- ガン転移予防、ウイルス疾患、アレルギー疾患
- 病気の予防、生活の質の改善
できない場合や注意点はありますか?
- 肥満細胞腫、心臓・腎臓が悪い場合は相談になります
- 点滴をする際の痛み(人の場合に起こることがあります)
- G6PD活性低下症の場合
実際の流れはどんなふうになりますか?
G6PD活性の測定(血液検査)
※週2回ビタミンCの点滴(半日入院)
1~2カ月後に血中ビタミンC濃度の測定(血液検査)
2~3カ月後に週1回ビタミンCの点滴
その後は状態により週1回~10日~2週間に1回と間隔をあける
※難しい場合は週1回からスタートでも構いません
再生医療
当院では脂肪組織由来間葉系幹細胞およびイヌ血小板由来成長因子を使った再生医療を行っています。
各疾患で既存治療に対する効果があまりみられない場合、副作用により継続が難しい場合、再発を繰り返す場合などに再生医療が選択できます。
適応疾患
犬
慢性腸症、肝炎、膵炎、免疫介在性溶血性貧血、免疫介在性血小板減少症、非再生性免疫介在性貧血、赤芽球ろう、再生不良性貧血、慢性腎臓病、糖尿病、急性腎障害、乾性角結膜炎、角膜潰瘍、非感染性髄膜悩脊髄炎、外傷性脊髄損傷、椎間板ヘルニア、変形性関節症、免疫介在性多発性関節炎、アトピー性皮膚炎、天疱瘡
猫
慢性腸症、胆管肝炎、膵炎、免疫介在性溶血性貧血、慢性腎臓病、膵炎続発性糖尿病、急性腎障害、喘息、非感染性髄膜悩脊髄炎、外傷性脊髄損傷、変形性関節症、免疫介在性多発性関節炎、猫伝染性腹膜炎、慢性口内炎、天疱瘡
実際の流れはどんなふうになりますか?
まず診察に来ていただき、現在のワンちゃん・ネコちゃんの状況を獣医師と確認
獣医師が再生医療適応と判断した場合、治療開始の日程を相談
(実施当日)午前中に来院して頂き、午後より幹細胞を点滴(約1時間)
様子に問題がなければ夕方以降に退院
その後は、各疾患によりご相談
(基本的に幹細胞投与は1回のみですが、症例により複数回投与することもあります)