犬や猫も歯周病になるの?

副院長の永見です。
ハロウィンも近づいてきて、何だか町全体がウキウキした雰囲気ですね🎃
私は仮装をしたことがないのですが、少し憧れる気持ちはあります😁

今日は意外と知らないわんちゃん、ねこちゃんの歯について少し詳しくお話ししようと思います!

「なんか最近口が臭いんです」

「歯肉が赤く腫れてて、痛いのかな?」

私も日々診察に出ていて、よく聞かれる質問です。
うちのこも!前から疑問に思ってた!というそこのあなた。
今から一緒に勉強していきましょうね😊

まずは口内環境の基本からです。

口腔内では、正常でも300~800種の細菌が生息すると言われますが、免疫の低下などがなければ、重度の口腔内の炎症はおこりません。
それは唾液や免疫担当細胞などに守られているからです。
しかし免疫低下などにより、感染がおこってしまうと「歯垢」となり、
やがて「歯周病」まで発展してしまうことがあるのです。

わんちゃんの歯の根元によくついている黄色っぽい硬いものわかりますか?

これが「歯石」と呼ばれるもので、歯石ができるとその表面はザラザラしているので、歯垢がつきやすくなる、という悪循環に陥ってしまいます😢
ちなみにわんちゃんでは3~5日、ねこちゃんでは約1週間で歯垢から歯石になります。
なので、週1~2回のハミガキができれば、かなり効果的と言えるでしょう。
(もちろん、理想は毎日ですが…)

 

 

 

さて基本のお勉強を終えたところで、次は歯周病の特徴を見ていきましょう😃
果たしてどんなこが歯周病になりやすいのでしょうか。
わかっているのは次のような場合です。

・病気である(糖尿病や免疫異常、皮膚病など)

・乳歯が残っている

・不正咬合(かみ合わせが悪い)

・噛み癖がある(歯の一部が折れたりするため)

・柔らかい食事が多い

・加齢

何と2歳以上のわんちゃんの約80%、ねこちゃんの約70%が歯周病と言われています。
特に小型犬は大型犬に比べ、歯と歯の間が狭く、歯垢が付きやすくなっています。

野生動物では生き物を食べるので、硬い筋肉を噛み千切ったり、骨をしゃぶったり、
歯垢がつきにくい環境にありますが、わんちゃん、ねこちゃんは色んなものを食べますし、寿命も長くなっているため、歯のトラブルが多いのです。

とはいえ、歯周病があっても普通に食べているし、大丈夫でしょ?
と思っていませんか?

実は最近とても怖い報告があります😱
歯周病による炎症物が全身に回ると、心臓や肝臓、腎臓に行き、
心不全や腎へ感染の原因になる可能性があるというのです。
たかが歯周病、されど歯周病…

脅かすつもりは全くありませんが、1本でも丈夫な歯を持ったわんちゃん、ねこちゃんが増え、長生きしてくれれば、私たち獣医師にとってもこんなに嬉しいことはありません😊

ハミガキのやり方を教えてほしい!

歯周病がどの程度ひどいのか見てほしい!

など、気になることがあれば、お気軽にスイミー動物病院のスタッフに
相談してくださいね。

犬や猫も歯周病になるの?” に対して2件のコメントがあります。

  1. 大慈弥ゆう子 より:

    分かりやすい解説ありがとうございます。ただ、私のスマホで見ると、絵文字が全部すごい面長に見えます。私のスマホだけだったらいいんですが。

    1. swimmy より:

      読んで頂いて、ありがとうございます!
      今自分のスマホで確認しましたが、私のでは普通に見えます・・。
      また詳しい方に相談してみます。
      貴重なご意見、ありがとうございました。

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